モニターヘッドホンATH-M70x レビュー HPH-MT8との比較も

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今回はオーディオテクニカにおける密閉型モニターヘッドホンのフラッグシップ機「ATH-M70x」のレビューです。


スペック

メーカー:audio-technica
型番:ATH-M70x
発売日:2015年2月20日
再生周波数帯域:5~40,000Hz
出力音圧レベル:97dB/mW
インピーダンス:35Ω
重量:280g
ドライバー:φ45mm、CCAWボイスコイル
構造:オーバーヘッド、密閉型
ケーブル:着脱式で3種付属
OFCリッツ線1.2mカールコード(伸長時3m)
OFCリッツ線3mストレートコード
OFCリッツ線1.2mストレートコード
φ6.3mm標準/φ3.5mmミニ 金メッキステレオ2ウェイ
付属品:セミハードケース、ポーチ、ケーブル3種

開封

外観・構造・装着感

ハウジング・アーム・スライダーの材質はアルミだそうです。下位モデルのATH-M50xはほとんどプラスチックだったので嬉しいポイント。ただ見た目はATH-M50xが完成されていると感じていたのでどうも上位モデルに見えないのが辛いところ。ATH-M50xが格好良すぎるのかも知れません。

ケーブルの着脱構造はATH-M50xと共通でバヨネット式ロック機構。ケーブルも同じで1.2mカール、3mストレート、1.2mストレートの3本が付属です。なお片耳モニターは出来ません。

装着感は悪くないです。側圧は普通。イヤーパッドも普通でM50xと同じくらいのサイズ。材質はM50xに比べ少し向上しているように見えます。

HPH-MT8との比較

高解像度・密閉型モニターヘッドホンで知られるヤマハ「HPH-MT8」と比較しながら音質を検証しました。(オーテクのOEMとの噂もあるようです)

リスニング環境はPC→USB→FiiO K5 PRO。

どちらも高域寄り。
解像度・分離感はATH-M70xの方が少し良いかも。
低域が多いのはHPH-MT8。
HPH-MT8の方が柔らかい。
HPH-MT8の方が響く。
HPH-MT8の方が立体的。
HPH-MT8の方が音場が広い。
ATH-M70xの方が密度が濃い。
ATH-M70xの方がスピード感・キレがある。
ATH-M70xの方が定位が良い。
リスニング的な楽しさを感じるのはHPH-MT8。
分析的に冷徹に鳴らすのはATH-M70x。
性能的な余裕を感じるのはATH-M70x。
HPH-MT8のイヤーパッドは耳を完全に覆うので装着感は良いが全体の重量があり疲れやすい。
ATH-M70xの方がつけ心地が軽いがイヤーパッドが狭い。

高域寄りで高解像度の密閉型モニターヘッドホンということで似たような音なのかなと思いましたが、比べてみると全然違うなと感じました。

最初、音場が広く立体的な音で低域も比較的多いHPH-MT8の方が良いなと思いましたが、きちんと聴き比べるとATH-M70xはレスポンスや定位、密度感に優れていたのでこちらはこちらで良いなと思いました。
ATH-M70xを聴いてからHPH-MT8を聴くと「おお、こっちは響くな・・」と思うので余計な響きがいらないという人はATH-M70x方が合うかも知れません。
低域はHPH-MT8も少ないですがATH-M70xは更に少ないので低域を捉えたい人は注意。

ATH-R70xとの比較

兄弟機?の開放型モニターヘッドホン「ATH-R70x」との比較も記しておきます。

音場の広さ、低域の量と解像度、高音の刺さらなさではATH-R70xが有利。
低域以外の解像度、定位、密度、レスポンス、キレ、鳴らしやすさではATH-M70xが有利です。

ATH-R70xは何を聴いても80~90点くらいで鳴らしてくれるオールラウンダー。筐体が軽く、イヤーパッドがベロア調で楽です。低域も量感があり捉えやすいです。インピーダンスが470Ωで鳴らしにくいのが注意点。私はATH-R70xの方が好みでした。

まとめ

ATH-M70xはフラッグシップの名に恥じない非常に性能が高いヘッドホンだなと思いました。
合うジャンルはスピード感のある打ち込み系。レスポンス良くハイスピードで音が飛び交う様は驚きです。
かなり冷徹なので幅広くリスニングに使うのは厳しいかも知れませんがMIXや楽器のモニターなどには重宝するでしょう!それでは!

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